【イベントレポート】参加者70名!自分らしい「起業」を通じて想いを体現する/JICAスタートアップハブ大阪

2024.07.19イベント レポート

2024年7月6日、7日に大阪・梅田にて、JICAスタートアップハブを開設しました。このイベントは、JICA海外協力隊起業支援プロジェクト「BLUE」の一環で行われたもので、初日には海外協力隊の経験を経て起業した2名のトークセッション、2日目は株式会社 美ら地球(ちゅらぼし)代表の山田さんのトークイベントと自治体のマッチングイベントを実施しました。

2日間で、延べ70名の方にお越しいただき起業家の想いやリアルストーリーを聞き、それぞれのタイミング / スタイルで起業やキャリアの挑戦をして、想いを体現するという選択について熱い議論が交わされました。

流れに素直に乗ることで「道」は開ける

初日には、「自分の決断を正解にするー協力隊OVが起業にチャレンジした理由ー」をテーマにトークセッションを行いました。アフリカンスポーツアパレル「pa moja」代表の棚原 彩氏と、「N Yura Konko」代表の相川 香菜氏をお招きし、起業の捉え方やチャレンジした経緯、これまでの歩みを話していただきました。

起業に対する葛藤や迷いがあったか?という問いに対して、そもそも起業を考えていなかったと語る二人。棚原さんは、コロナの影響で派遣途中での帰国を余儀なくされ、隔離中のホテルで鏡に映るアフリカ布とスポーツウェアのコンビネーションにときめいて起業を決意されたそうです。相川さんもJICA海外協力隊の経験があったからこそ起業をしたそうです。共通して大事にしているのは、その時どう感じ、心に従うかということ。そして応援してくれる方々をとても大事にされている姿が印象的でした。

何かをしなければならないと思ってしまうこともあるかもしれないが、「途上国という地にいるだけで実は国際協力」であり、「自分が好きなこと、したいことをどんどんやってほしい」というメッセージをイベント参加者からいただきました。

まずは「小さく」始めてみる

質疑応答の時間には

ー資金調達はどうしたか?

ー仲間集めはどうしたか? 
ー事業を進めていく上で、アフリカを嫌いになったことはないか?

ー信頼関係を築く上で大事にしていることはなにか?

などの質問が寄せられました。

棚原さんは、大きな決断をしたわけではなく個人事業主としてスタートし「しんどくなったりキツくなったらいつでもやめればいい」自分でできる範囲の中でやっていくと決めた当時の心境をお話されていました。

資金もミニマムでスタートさせ、コツコツ仲間を集め事業を進めている様子が伺えました。一方、相川さんは社会人経験を生かし、資金も手堅く集めるスタイルで創業当初からそばで寄り添ってくれている旦那さんや事業パートナーと共に法人を構えて推進してきたと教えてくださいました。

参加者の中には、これから協力隊員として派遣される方、そして最近起業したばかりの方も多く、「とても勇気をもらいました」「BLUEの背景や『JICA海外協力隊経験者の起業』というキャリアについて、学ぶことができた」「JICA海外協力隊にエントリーしたい」という感想が寄せられました。

JICA海外協力隊と地域で活躍する起業家の共通点

2日目は、株式会社美ら地球CEOの山田 拓氏が登壇し、「起業」という生き方についてご自身の経験をもとにお話してくださいました。

世界を旅し続け放浪した経験を生かして飛騨高山で起業をされた山田さん。当時は、海外を飛び回る人も少なかったとおっしゃいます。外に出たからこそ、自身が日本のことを全然知らないという事実やMade in Japanの凄さに気づき、田舎をプロデュースすることを決意したと教えてくださいました。

「実はやれることっていっぱいあるんです」

と語る山田さんも、やってみるとズレていたことも多くあったと振り返り、どんどん足を運んで遊びましょうとエールをくださいました。行動をするからこそ、道が開ける。見える景色が広がる。そう考えると、協力隊として、そして地域や起業を通じて活躍する生き方は行動し続ける人にとって自然なことかもしれません。

参加者からは、「旅に出たくなった」「もっと行動してみたい、ワクワクする」という感想が寄せられました。

地域に魅了されて、地域を盛り上げたい一心で

2日目の午後は、奈良県十津川村、岡山県西粟倉村、兵庫県丹波篠山市から地域おこし協力隊を経て起業をした角田さん、行政で創業支援に取り組むお二人にお越しいただき自治体マッチングを実施しました。

最初に各プレゼンターより地域の魅力や取り組みについて紹介いただいた後、参加者とともに地域課題を解決するためのアイデアを出すワークショップを実施しました。登壇者との話も盛り上がり、実際に足を運んでみたいという声も多く挙げられていました。

▼ご登壇いただいた各自治体の情報は以下よりご覧いただけます。


◯岡山県西粟倉村:
  「地域課題の解決よりも、余白を活かすコトを起こす人材募集中」
https://www.vill.nishiawakura.okayama.jp/wp/


 
◯兵庫県丹波篠山:
    「丹波篠山市農村イノベーションラボ、イノベーターズスクールの募集中」
https://school.tscapital.jp/


◯奈良県十津川村:
 「タクシードライバー兼、ツアーガイドなど随時募集中」

https://www.vill.totsukawa.lg.jp/

大阪にて開催されたJICAスタートアップ地方イベントは、大盛況のうちに幕を閉じました。お越しいただいたみなさん、ありがとうございました。

あなたの想い、今こそ世界を変える力にしよう。

JICA起業支援プロジェクト「BLUE」はこれからもJICA海外協力隊経験者の皆さんの「想い」を形に変えられるよう尽力していきます。

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JICA 海外協力隊起業支援プロジェクト「BLUE」とは?

JICA海外協⼒隊起業⽀援プロジェクト「BLUE」とは、JICA海外協⼒隊員の帰国後の社会還元⽀援を⽬的とした起業⽀援事業です。帰国後に、海外協⼒隊で培った経験を活かしビジネスを通して、⽇本の地域課題を解決し地域経済を活性化することや、海外の社会課題の解決に向けた動きなどが期待されます。1965年から現在に至るまで5万6千⼈以上(2023年12月時点)の海外協力隊員を開発途上国へ派遣してきたJICAと社会起業家育成の知見を持つボーダレス、伴走支援を行う先輩起業家、企業、自治体など多くのステークホルダーと共に本事業を実施しています。

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